以前、こちらの記事で紹介したフォントを作った際に、手探りだったので色々調べながら作ってはいたのですが、調べてもわからなかったことや、もっとこうやれば効率がいいのでは?と思うことが多々あったので、備忘録を兼ねて記事としてまとめることにしました。
作業環境
今回、私は以下の環境で作成しました。
OS | Mac 11.2 |
フォント作成ソフト | Font Forge(https://fontforge.org/en-US/) |
その他使用したもの | Illustrator |
フォント作成ソフトは無料・有料色々ありますが、
- イラレデータを取り込む事が可能
- 長く愛されているので使用者が多く、ググると様々な情報が出てくる
- 無料!(←最重要事項)
以上の観点から、FontForgeを使用することにしました。
初期設定
FontForgeホームページからアプリケーションをDLします。
アプリケーション内が全て英語になっていたので、以下の記事を参考にメニューを日本語化しました。
![](https://kumakobo.info/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/3bf62ff6e3bb442d767986383f423dd0.jpg)
ファイル作成
PS Namesの設定
FontForgeを立ち上げると新規でフォントセットが立ち上がるので、
タブメニューの「エレメント」→「フォント情報」を開きます。
「フォント名」と「ファミリー名」は必須項目になりますので、きちんとつけておきましょう。「表示用の名前」は必須になっていませんが、入力しておきましょう。
このフォントはレギュラーフォントしかないのですべて同じになっていますが、もしも太字の種類があった場合は以下のように命名します。
- フォント名:SmartPhoneAppliFont-Bold
- ファミリー名:SmartPhoneAppliFont
- 表示名:SmartPhoneAppliFont Bold
フォント名がフルネーム、ファミリー名が苗字、表示名が通称といったところでしょうか。
なお、フォント名(PS name)はASCII文字しか使用できないため、空白等は使えないので注意しましょう。
EMサイズの設定
フォント情報を開いた状態で、画面左のメニューから「一般情報」を選択します。
ここでは主にEMサイズを変更していきますが、最終的にフォントをTrueType形式で出力するか、OpenTypeで出力するかで数値が変わってきます。
結論から申し上げると、
- TrueTypeの場合:2048
- OpenTypeの場合:1000
を推奨します。
FontForgeの公式マニュアルによると、EMサイズの設定は慣習によるものとあるものの、TrueType形式は1024のべき乗にすることでラスタライズ化を早めることができるとのことです。現在は2048が主流のようです。
OpenType形式はそもそもの成り立ちとしてTrueTypeの概念を含んでいますが、グリフフォーマットはPostScriptがベースとなっており、PostScript形式ではEMサイズを1000に設定する為、OpenType形式も同様の設定になるようです。
まとめ
次回はIllustratorの取り込みから再開します!
次の記事
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※完成したフォントはこちら
![](https://i0.wp.com/kumakobo.info/wp-content/uploads/2021/07/08c746dfb8ce57f55ab79fc660ca5bb9-320x180.png?ssl=1)
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